2011年のオープン以来、変わらぬ人気のバベットステーキは、ビストロナガミネの原点にして頂点の一皿です。日本とフランス、それぞれ違ったアプローチで、バベットステーキの魅力をご堪能ください。
フランス南東部の都市リヨンの郷土料理。リヨン市民はもちろん、フランスの人々にはとにかくこよなく愛され、専門のチェーン店もあるほどのソウルフードです。
「バベット」とはフランス語で「よだれかけ」のこと。これはバベットステーキに使われる牛肉の部位が、赤ちゃんのよだれかけに似ていることが所以です。日本では「かいのみ」と呼ばれていますが、これは見た目が貝の形に似ていることから。国によって表現が違うのもまた一興です。
もともとはヒレ肉にくっついてくるおまけのような部位であったため価格も手頃で、大衆的なビストロの定番料理となりましたが、太めの繊維質でありながらも柔らかく赤身のしっかりした肉質で、その味の良さから近年人気が高まり、とても希少な部位となりました。ハラミで代用することも多いですが、ビストロナガミネは代替品は使わずに「喜多見のプチ・パリ」として、フランスの定番の味をずっと守り続けています。